テーマ)第28章 恐れの取り消し

 あなたの家は、あなたの兄弟の健やかさと、幸福と、無罪性と、父が彼に約束した一切の上に建っている。 その代わりにあなたが交わした秘密の約束は、どれ一つとして彼の家の土台を揺るがしたことはない。 風に揺さぶられ、雨にたたきつけられても、びくともしない。 たとえ世界が押し流されようと、この家は永久に立ち続ける。...
 危険や恐れのために作られたものの中で安全を追求することに、何の意味があるだろうか。 その家の弱さが、それ自体にではなく、それが立脚している虚無という小さな隔たりの虚弱さにあるというときに、なぜ、わざわざさらなる錠前や鎖や重たい支えを取りつけたりするのだろう。 影(まぼろし)の上に立っていて安全なものなどあるだろうか。...
 しかし、あなたは決してひとりでそうなるのではない。 この世界は、あなたがひとりで居ることができ、自分から離れている者たちに影響を与えずに思考できるという、夢にすぎない。 ひとりで居るということはあなたが離れていることを意味し、もし離れているなら、あなたは病気である以外にない。...
 これ(・・傍点)が目的となるとき、肉体は癒される。 それは分離と病気の夢を証(あか)しするためには使われない。 また、それがしなかったことについて、意味もなく責められたりはしない。 それは神の子の癒しを手伝うために働く。 そして、この目的のためであれば、肉体が病気になることはあり得ない。...
 あなたと兄弟の間には隔たりがあるか、さもなければ、あなた方は一なるものであるかのどちらかである。 その中間はなく、他に選択肢はなく、この二つの間で分割して捧げられるような忠誠はない。...
 あなたと兄弟全員との間の美しい関係は、神ご自身の一部であるがゆえにあなたの一部である。 もしあなたが自分に全一性や健康を否定し、助力の源や癒しへの呼びかけや癒そうという呼びかけを拒否するとしたら、あなたは病気なのではないだろうか。 あなたの救済者は癒しを待っており、世界も彼と一緒に待っている。 また、あなたもそこから離れてはいない。...
 神は何も求めない。 そして神の子も、神と同じように、何も求める必要はない。 彼の中にはいかなる欠乏もないからである。 何もない空間、小さな隔たりとは、一つの欠乏である。 そしてそこにおいてのみ、彼が自分のもっていない何かを望むということがあり得る。...
 あなたが一人ひとりと交わす合意を、「私はあなたとひとつであって分離していない」というものにしなさい。 そうすれば彼は、あなたが彼と交わすその約束を守るだろう。 なぜなら、それは神が彼に対し約束した通りに、彼が神に対し約束したことだからである。 神は神の約束を守り、神の子は神の子の約束を守る。 彼を創造したとき、父はこう言った。...
 病気とは、肉体が苦痛をこうむるようにと、肉体に向けられた怒りである。 それは、あなたが他者から離れていようとするのと同じく、あなたから離れていることを望む他者の秘密の願望に同意して、秘密裏に交わされたものの明白な結果である。...

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