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幻想直視メソッドが生まれた背景

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 公開してきた 幻想直視メソッド(幻想直視の具体的なやり方) について、それらが生まれた背景について触れておきたいと思います。

 

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  現在はセッション内でのみ公開(2020.02.27)

 

 

感情は選択できる

 20代、当時経験していた苦悩により自己の心的課題に向き合うことになる。

 

 

 向き合う過程で、同じ出来事や状況でも人によって感じ方が違うことに気づき、「感情は自分の選択によるものであり、別の選択もできる」ことをおぼろげにも理解する。

 

 

 この理屈によれば、外の世界はどうであれ心穏やかで居られることも有り得る。 それは外の世界を変えることを必要としない、すなわち外の世界に依存しない、という結論に行き当たる。

 

 

 「感情は選択できる」。 もしこれが事実であれば、自分の苦悩を放置するか解決するかは、自分の選択一つである。

 

 そうであるなら、今抱えている苦悩は、自分を虐待し続ける選択を自ら・・傍点)下しているということになる。

 

 

 自分を愛する選択をするのであれば、この自己虐待・・・・傍点)を解決していくことが必須ということになる。

 


 奇跡講座では次のように記されている。

 

 

 

私が経験する感情を選択するのは私自身であり、私が達成したいゴールを決めるのも私自身である。


 奇跡講座テキスト  第21章  二 視覚に対する責任  2. より

 

 

 

 

 このように「経験する感情を選択するのは自分自身」と奇跡講座にはっきり記されている

 

 

自分を本気で愛するという決断

 その後、ある時点で自分を愛する決断をし、この自己虐待の解決すなわち奇跡講座で言うところの「赦しの実践」に徹底的に取り組み始める。(この時点ではまだコースには出会っておらず、試行錯誤を頼りに手探りでの取り組みである。)

 

 

 過去を振り返り感情的に解決できていない出来事を一つ残らず洗い出し、真剣に向き合う。

 

 毎日の出来事から感情的に動揺が見られるものをすべて向き合うリストに放り込む。

 

 

 

 徹底的に取り組んだ結果、「感情は選択できる」は正しく、さらにプロセスの途中で、自分の中にもう一人の自分が居る(当時は中の人と呼んでいたが、後に奇跡講座でいう聖霊だと分かる)ことを発見し確信に至る。

 

 

 解決に至るプロセスの中で最終的な鍵を握るこの聖霊、これが特に重要な要素だと認識し、聖霊とのコミュニケーションの研究に没頭する。

 

 

 結果、聖霊とのコミュニケーションをより円滑に図るための土台となる重要なプロセスを最終的に5つに絞り込む。(奇跡講座で言うところの正しい心の状態にリンクする。 以下にその5つのエッセンスを挙げておく。)

 

  1. 本気である
  2. 自我の思考からではない
  3. 判断を手放す覚悟がある
  4. 質問を一点に絞り込む
  5. リラックス

 

 

 

徹底的な赦しの実践から生まれた「やり方の原型」

 その都度試行錯誤しながら幻想直視に取り組んではいたが、人にはあまりにも多くの心的課題(幻想)があり、それらすべてに対応するために、よりシンプルに取り組めるように手順としてまとめ上げる必要性を痛感する。 これまでに成功したプロセスとそうでないプロセスを分析し、それらのやり方を手順として整理。 「やり方の原型」が生まれる。

 

 

 手順化した一連のやり方を自らの課題に適用し、加速度的に解決(幻想解除)へと向かう。

 

 

 

 心的課題については奇跡講座では以下である。

 

 

 

このコースを学ぶには、あなたが抱いている価値観のすべてを疑ってみようとする意欲が必要である。

 

 奇跡講座テキスト  第24章  序   2. より

 

 

 

あなたの為すべきことは、愛を探し求めることではなく、ただ自分自身の中に築き上げてきた愛を阻む障壁のすべてを探して、見つけ出すことだけである。

 

 奇跡講座テキスト 第16章  四 愛の幻想と愛の実相  6. より

 

 

 

恐れを直視すれば、恐れは少しずつ見えなくなり、恐れが隠していたものが次第に鮮明に見えてくる

 

 奇跡講座テキスト 第14章  七 知覚を聖霊と共有する  2. より

 

 

 

 

 

コースとの出会い

 そのころ「A Course in Miracles」の日本語訳があることを知り、その田中訳を入手。 (当時の邦訳は田中訳のみであった。)

 

 読了を通して、これまで自分が理解し知っていることと同じ内容がコースの中にも書かれていることを発見し驚愕する。

 

 

 後に『奇跡のコース』大内訳、『奇跡講座』公認版 加藤/澤井訳も出版され、それらについても繰り返し通読。

 

 

 コースとの出会いによって、「やり方の原型」がやがて「メソッド化」していくことになる。

 

 

 

幻想直視メソッドの他の人への効果

 自分でメソッド化したこのやり方他の人にも適用するかを検証。 効果があることを確認する。

 

 

 ただし、効果が出ない人もいて、手順のどこに欠点があるのだろうと考え、奇跡講座を全文書き出し精査。

 

 

 しかし、奇跡講座にはやり方に関する記述がほとんどないことが判明。

 

 

 

 最終的に手順に問題があるのではなく、取り組む人の正しい心の状態があるかないかが決定的な要因であることに収束する。

 

 (赦しに取り組む人には当然この心の状態があると思っていたが、むしろ少数派で、ほとんどの人がこの状態をもつのが難しいことを後に理解する。)

 

 

 

 そして奇跡講座全体がこの正しい心の状態という心的態度、奇跡的な心の状態、奇跡の準備ができた状態、すなわち奇跡志向の心の状態を準備させるためのものであると確信するに至る。

 

 

 

奇跡は、奇跡的な心の状態、すなわち、奇跡の準備ができた状態から生じる。

 

 奇跡講座テキスト 第1章  一 奇跡の原理  43. より

 

 

 

奇跡はそのための準備ができた心から生じる。

 

 奇跡講座テキスト 第1章  三 贖罪と奇跡  7. より

 

 

 

奇跡とは奇跡志向の心の状態の表れであり、奇跡志向の心の状態とは正しい心の状態を意味する

 

 奇跡講座テキスト 第2章  五 奇跡を行う者の機能  3. より

 

 

 

救済とは「正しい心の状態」以上のものではない。 「正しい心の状態」とは聖霊一なる心の状態ではないが、一なる心の状態が回復される前に達成されなければならないものである。

 

 奇跡講座テキスト 第4章  二 自我と偽りの自律  10.より

 

 

 

正しい心の状態のみが、真に効果のある形で訂正を行い得る。

 

 奇跡講座テキスト 第2章  五 奇跡を行う者の機能   A 奇跡を行う者たちの特別の原則  14. (4) より

 

 

 

あなたは奇跡志向の考えに慣れていない。 しかし、訓練することでそのように考えられるようになる。 奇跡を行う者たちはみな、その種の訓練を必要とする。

 

 奇跡講座テキスト 第2章  七 原因と結果  1. より

 

 

 

 

 

おわりに

 おそらく、やり方だけを捜しまわってもうまくいかないだろう。 まずは赦しの原理を理解し、正しい心の状態をもつことが赦しのスタートキーとなる。

 

 その心的態度があって初めて、幻想直視が機能する。

 その心的態度がないままにこの幻想直視メソッドを使ったとしてもうまくはいかないだろう。 方法だけでなんとかしようとした時点でうまくいかなくなる。 

 

 

 この心的態度があれば、本気で自己探究、幻想直視に向かうはずであるし、そのプロセスが結果的に心が準備されていることの表れにつながる。

 その意欲が必要十分になった時点で聖霊の回答を得る道理はあると思う。

 

 

 私の場合、心の準備を示す集大成がこの幻想直視メソッドであり、いろいろやった結果この手順を踏むことがもっとも効果的に聖霊の答えが得られる方法であった。 他の人にも応用できるものでもある。

 

 

 

 もちろん、他にもやり方はあるだろうし、あって欲しい。 この幻想直視メソッドもさらに進化を遂げる可能性ももちろんある。

 

 

 

 

 心の準備が整っているにもかかわらず奇跡体験に至らない人や、幻想直視のやり方がわからず前進できない人がもし居るなら、一つの方法として、参考にしてもらえれば幸いです。

 

 

 

最終更新日 2021年8月18日

記事作成日 2019年11月16日