· 

聖霊に何とかして欲しいと求めることは、ただの責任放棄? - JACIM【質問】No.70より

最終更新日: 最後↓

 

 JACIMサイトにあるQ&Aリスト【質問】No.70からです。

 

 『奇跡講座』の教えには全体を理解しないままに読むと、まったく違った意味で受け取ってしまう文章がいくつもあります。

 

 それらの教えを見事に捉え違いをした質問者さんに対するワプニック氏の回答が展開しています。

 

 

 正直、ほとんどコメディーかと言わんばかりの内容です。

 

 

ポイントは、何を「自分の必要」としたか、です。

 

 

 意外と初心者でなくとも陥りやすいテーマかもしれません。

 

 

『奇跡講座』で誤解されやすい文章

 まずは問題になっている教えからです。

 『奇跡講座』の教えには次のような文章が確かにあります。

 

 

  • の計画を、自分が成就したい唯一の機能として受け入れたなら、あなたが努力せずとも聖霊が他のすべてを手配するだろう」(T-20.IV.8:4)
     
     
  • 「あなたの必要は聖霊に任せておきなさい。 聖霊は、それらに重きを置くことなく、供給してくれるだろう」(T-13.VII.13:1-2)
     
     
  • 「あなたが受け入れることのできる助けはすべて与えられ、あなたの必要の一つでも満たされないものはない」(M-26.4:8)
     
     
  • 「赦したくないという思いは、さまざまなことをする。(中略) 一方、赦しは、じっと静かにしていて、何もしない。(中略)  だからあなたは何もせずにいなさい。 そして、何を為すべきかは、聖霊による赦しを通して、教えてもらいなさい」(W-pⅠ.1.3-5)
     
     
  • 「今あなたに必要なことは、自分は何もする必要がないと思い出すことだけである」(T-18.Ⅶ.5:6)

 

 

 

 これらの教えを受けて、ワプニック氏へ質問者さんが語る場面に入ります。

 

 

JACIM【質問】No.70の要点

 以下、内容の主旨を簡単に書き出してみます。

 

 

 【質問者】

 

 「奇跡講座に見られる教えを忠実に守ることで、ほんとうに問い合わせが入り、お客さんが増え、収入は増えるのでしょうか?

 

 他の人のようにあくせく働かなくても、「何もしない」ことで、ほんとうに聖霊がお客さんを送り込んでくれるものなのでしょうか?

 

 

 もっと言えば、最も難しいのは、つまり、私の必要を聖霊にまかせ、ただ赦すことと、心安らかでいたいという意欲をもつことだけにより、生活費をまかなっていけるだろうと信頼しなければならないというところです。

 

しかし、これでは現実逃避にはなりませんか?」

 

 

 

 【ワプニック氏】

 

 結論。 「明らかに現実逃避ですね。

 

 当然そのようなことは奇跡講座では教えていません。

 

 それはあなたが、「あなたの必要」をはき違えているからです。

 

 

 自分がもつ唯一にして本当の・・・・・・・・傍点)必要は、『分離の夢から覚めて、天国にいる私たちの真の自己と再結合すること』だと捉えていれば、このような誤解は生まれないでしょう。

 

 (ですので、これと違う捉え方をしているなら、現実逃避と言わざるを得ません。)

 

 

(加えて言えば、)聖霊に対し、私たちの物理的/心理的な生活における問題について何とかしてほしいと求めることは、自分の不幸に対する自分の責任を放棄することです。」

 

 

 

 

以上、JACIMサイトQ&A【質問】No.70より 

 

https://www.jacim.com/acim/?p=4895

 

 

さらに考察してみる

 ただし、これにはもう少し考察が必要で、

 

 

 「私の真の必要(分離の夢から覚めて、天国にいる私たちの真の自己と再結合すること、すなわち贖罪)を聖霊にまかせ、ただ赦すことと、心安らかでいたいという意欲をもつこと」と、「生活費をまかなっていけるだろうと信頼する」ことは可能か、という部分です。

 

 

 「贖罪を生きる」ことと、「この世界で生きる」こととはどう関係するのか、です。

 

 

 

 ワプニック氏の回答では、「自分は肉体としてこの世界に存在している」ということであるなら、私たちは常に誤って導かれ、罠にはまってしまうとあります。

 

 

 これは、明らかに、我々は肉体ではないのだからこの世界での必要に関して何か気にしているのならあなたは欺かれている、と読めます。

 

 

 

 ここでもう一度先ほどの教えを見てみます。

 

 

  • の計画を、自分が成就したい唯一の機能として受け入れたなら、あなたが努力せずとも聖霊が他のすべてを手配するだろう」(T-20.IV.8:4)
     
     
  • 「あなたの必要は聖霊に任せておきなさい。 聖霊は、それらに重きを置くことなく、供給してくれるだろう」(T-13.VII.13:1-2)
     
     
  • 「あなたが受け入れることのできる助けはすべて与えられ、あなたの必要の一つでも満たされないものはない」(M-26.4:8)

 

 

 

 結局のところ、赦しに関すること・・・・・・・・傍点)はなんでも供給してくれるが、それ以外のもの、すなわち、この世界であなたが必要だと思っているもの(自我による欲求、つまり勘違い)を供給することはない、です。

 

 

 つまり、この世界で必要とするものに頭を悩ますことになるのなら、まさにそれが赦す課題である、ということです。