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赦しが機能しない最大の理由は、「自我を動機としている」からです。
詳しくは、【第11回】コースが機能しない決定的要因 に譲りますが、自我を動機としているかぎり、赦しは機能しません。
「自我を動機」とはどういうことなのでしょうか。
「自我を動機」とは
シンプルに言えば、恐れから赦しを行おうとしている、ということです。
聖霊は、恐れはない
自我は、恐れはある
と言っています。
あなたはどちらを信じていますか?
真実を言えば、恐れはありません。 それは無です。 実在しません。 それは自我です。 幻想です。 ですので、恐れをいくら回避しようとしても、消し去ろうとしても、克服しようとしてもうまくはいきません。 なぜなら、無を相手に無駄なエネルギーをただ使っているだけだからです。
恐れを何とかするために赦しに取り組んでも機能しません。
恐れをベースにした取り組みでは機能しないんです。
恐れは無です。 存在し得ません。 無をベースにしているものは機能しません。
元々満たされていて獲得する必要のないものを獲得しに行こうとする、幸せの獲得型ではうまく機能しない、ということです。
そもそもそのやり方では、あなたは恐れがあることを前提にしています。
この世界の中の何かが自分に平安をもたらしてくれると信じて、それを手に入れようと努力するとき、あなたは自分を卑小なものにしており、栄光に対し目を閉ざしている。
奇跡講座テキスト 第15章 三 卑小さと偉大さ 1. より
そうではなく、自分がおかしいことになっているから、間違っているから、ただ元に戻したい、戻してあげたい、訂正したい。 そういう動機です。 それは実在から動きます。
愛から行います。
シンプルに自分への愛のためにそれをやります。
自分に対する慈悲心です。
真の自己からくる動機が必要です。
本来の源、ソース、実相からくる動機が必要です。
偽りの自己からではうまくいきません。
自我からではうまくいかないのです。
救済は共同事業である。 それは、一なる子から自らを切り離している者たちが着手してもうまくはいかない。
奇跡講座テキスト 第4章 六 神からの報奨 8. より
自我から取り組む誤った「赦し」
ですので、赦しに取り組むにあたって、以下のように自問してください。
「私は楽になりたいだけなのか、本来の自分に戻したいのか」
これは、「目の前の問題が解決できればいいのか、それとも創造の源である本当の自分に戻したいのか」と同じ質問です。
問題がどこにあると見たか、です。
主眼がどこにあるか、です。
主軸がどちらにあるか、です。
外側なのか、内側なのか
目に見える相手に問題を見たのか、自分の心に問題があると見たか
「病気をただ治したいだけなのか、真に自分を知りたいのか」
「楽になりたいからなのか、心を本来の常態に戻したいか」
質問は、「楽になるのとは関係なく純粋に、赦しに取り組む気があるか」です。
楽になりたいに主軸があるなら、赦しは機能しません。
「楽になる」という条件の付いた取り組みでは機能しません。 愛は無条件です。
目的が異なります。
目的は贖罪です。
元に戻すことです。
自我は恐れを土台にしています。
「嫌なことがある」
すなわち、恐れがあるということです。 脅かされる何かがあるということを前提としています。
この「嫌なことを取り除く取り組み」はすべて無に帰します。
つまり機能しない、ということです。
注意深く見つめて、あなたが本当に求めているものは何なのかを見極めなさい。 私たちは互いから何も隠してはならないのだから、あなたはこの点について自分自身に非常に正直にならなければならない。 あなたがこれを行おうと真に努力するなら、あなたは聖なる存在が入ってこられるように自分の心を準備する最初のステップを踏み出したことになる。
奇跡講座テキスト 第4章 三 葛藤のない愛 8. より
心は、知ろうと意志するときにのみ、その正しい機能に戻る。
奇跡講座テキスト 第3章 四 誤りと自我 5. より
参考記事:【第11回】コースが機能しない決定的要因
参考記事:赦しのトレーニング