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(兄弟にこうであるべきという役割を設定したのはこの自分かもしれないという、自己の概念の能動的な選択を促す)このステップには進歩があるが、まだ根本的な問いに接近してはいない

 このステップには進歩があるが、まだ根本的な問いに接近してはいない。 自己についてのこれらの概念以前に、何かが先行していたはずである。 そして、何かが、それらの概念を生起させた学びをおこなったに違いない。 また、このことは、どちらの見方によっても説明不可能である。 最初の見方から二番目の見方に移行することの主な利点は、あなたがともかくも自分で決断して選択したという点である。 しかし、この進歩もほとんど同じ程度の損失を被った上で得られるものである。 なぜなら、今やあなたが、兄弟をそのようなものにしたがゆえの罪悪について非難されることになるからである。 そして、あなたは彼の罪悪を共有しなければならない。 なぜなら、あなたがあなた自身を表す形象に似せて、彼のためにそれを選択したからである。 以前には彼だけが背徳者だったのが、今や、あなたもまた彼と一緒に咎めを受けなければならないということになる。

 

奇跡講座テキスト  第31章  五 自己概念 対 自己  13.