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あなたが彼(兄弟)の中に聞く声は、(自分が望むものを要請〔懇請〕する)あなた自身の声に他ならない。 彼は何をあなたに求めているだろうか。(攻撃だろうか、平安だろうか。) よく聞きなさい! 彼は、あなたに訪れることになるものを求めている

 そして、彼のほうはどうだろうか。 彼はあなたに何を望むのだろうか。 あなたが彼に望むもの以外の何を彼が望めるだろう。 ここには、死があるのと同じく容易に生命いのちがある。 なぜなら、あなたは自分が選ぶものを兄弟のためにも選択するからである。 あなたは彼に対し二つの呼びかけをする。 そして彼もあなたに同じことをする。 この二つの呼びかけの間にこそ、選択が存在する。 なぜなら、その二つからは、異なる結果が生まれるからである。 彼があなたにとって先導者か追随者かは問題ではない。 いずれの場合もあなたは死を選択したからである。 しかし、彼の呼びかけが求めているのが、死か生命いのちか、あるいは憎しみか赦しや助けかということであれば、結果は異なってくる。 一方の呼びかけを聞けば、あなたは彼から分離して、道に迷う。 しかしもう一方の呼びかけを聞くなら、あなたは彼とつながり合い、あなたの答えの中に救済が見出される。 あなたが彼の中に聞く声はあなた自身の声に他ならない。 彼は何をあなたに求めているだろうか。 よく聞きなさい! 彼はあなたに訪れることになるものを求めている。 なぜなら、あなたは自分自身を表す形象を見、自分が望むものを要請する自分の声を聞くからである。

 

奇跡講座テキスト  第31章  二 キリストと共に歩む  5.