偶像は生命をもたないからこそ、崩壊せざるを得ない。 そして生命なきものとは、死のしるしである。 あなたは死ぬためにやってきた。 それならば、自分が求める死のしるしを知覚すること以外に、何を期待しようというのだろう。 どの悲しみや苦しみも、偶像が見つかったというメッセージ以外のものを宣言してはいない。 その偶像は、生命の戯画化を表すものであり、その生命なき状態は、本当は死であるのに、実在するものと考えられ、生きた形を与えられている。 しかし、どの偶像も期待を裏切り、崩壊し、朽ちていく。 なぜなら、死の一形態は生命ではあり得ず、犠牲にされたものが全一ということもあり得ないからである。
奇跡講座テキスト 第29章 七 自分の外を探すのはやめなさい 5.