神が不在の時間や場所や状態は存在しない。 恐れるべきものは何もない。 神のものである全一性の中では、隔たりといったものは思い描くこともできない。 神の永遠なる愛においては、この上なくわずかで微小な隔たりに表象されるような妥協でさえ、まったく不可能である。 なぜなら、それは神の愛がほんのかすかにではあるが憎しみを抱き、神の優しさが時には攻撃に変じ、神の永遠の忍耐が時には衰えることがあるということを意味するからである。 兄弟と自分の間に隔たりを知覚するとき、あなたはこうしたことのすべてを信じているのである。 だとすれば、どうしてあなたに神を信頼することができるだろう。 神はその愛において欺瞞的ということになるからである。 そういうことであれば、用心しなければならない。 神をあまり近くに来させないようにし、自分と神の愛との間に隔たりを残し、逃げ出す必要のあるときは、そこを通じて脱出できるようにしておかなければならない。
奇跡講座テキスト 第29章 一 隔たりを閉じる 1.