自分と兄弟の間に小さな隔たりがあると信じているあなたには、自分たちがこの隔たりにおいて、ここに存在しているように知覚される世界の中の囚人となっているということが見えていない。 あなたの見ている世界は存在しない。 それは、あなたが世界を知覚している場所が存在しないからである。 その隔たりは霧の中に注意深く隠蔽され、そこにおぼろげな映像が浮かび上がり、永遠に実質がなく不確かな、つかみどころのない形態や変わりゆく形状をもって覆い尽くす。 しかし、隔たりの中には何も存在しない。 そこには恐ろしい秘密も、死骸から恐怖が立ち上るような暗い墓穴もない。 その小さな隔たりを見据えなさい。 そうすればあなたは、愛を認識することを恐れなくなったときに自分自身の中に見えてくる無垢性と、無罪性の空虚さとを、そこに見ることになる。
奇跡講座テキスト 第２８章 五 恐れの夢に代わるもの 7.