苦痛の原因は肉体ではなく分離であり、肉体は分離の結果に他ならない。 だが、分離とは何もない空間にすぎない。 何も囲んではおらず、何もしておらず、通り過ぎる舟が立てるさざ波の合間の何もない間隙のように、実体のないものである。 そしてそれは、水がどっと押し寄せてその隔たりを閉じるように、あるいはまた、波と波がつながってすぐさま隔たりを被ってしまうのと同じように、たちまちのうちになくなってしまうものである。 少しの間それぞれの波を切り離しているかに見えていたすきまを、波がつながり合って覆ってしまうとき、隔たりはどこにあるだろうか。 心たちがつながり合い、病気の種子が育っているかに見えていた互いの間の小さな隔たりを閉じるとき、どこに病気の下地が存在するだろうか。
奇跡講座テキスト 第28章 三 つながるという合意 5.