奇跡は、あなたが夢を見ているということ、そして、その(夢の)内容は真実ではないということを確立する。 自分で幻想を作り出したと知覚(認識)しているとき、誰もそれらを恐れはしない

 奇跡は、あなたが夢を見ているということ、そして、その内容は真実ではないということを確立する。 これは、幻想に対処するにあたっての決定的な一歩である。 自分で幻想を作り出したと知覚しているとき、誰もそれらを恐れはしない。 恐れがしっかりと保持されていた理由は、自分が夢の作者であって夢の中の登場人物ではないということが、彼にはわからなかったからである。 彼は自分が兄弟に与えたと夢の中で思っている結果を、自分自身に与えている。 そしてこれこそが、彼の願いがかなえられたということを示すために、その夢が寄せ集めて彼に差し出したものに他ならない。 こうして、彼は自分自身からの攻撃を恐れているのだが、それを他者の手の内に見ている。 彼は犠牲者として、その結果に苦しんでいるが、その原因には苦しまない。 彼は自分自身の攻撃の作者ではなかったのだから、自分が引き起こしたものに関して無罪潔白ということになる。 奇跡は、彼が何もしなかったと彼に明示する以外に何もしない。 彼が恐れているのは、原因を原因とすることになる結果をもたないような原因である。 したがって、それは一度も存在したことのないものである。

 

奇跡講座テキスト  第28章  二 結果と原因の逆転  7.