神の記憶は、それを遠ざけてしまう恐れをまったくもたない心に、何と速やかによみがえることだろう!

 の記憶は、それを遠ざけてしまう恐れをまったくもたない心に、何と速やかによみがえることだろう! 心による独自の想起は、もはやなくなっている。 現在の平安に喜んで目覚めることを妨げる恐ろしい形象を保っている過去は、存在しない。 響きわたる永遠のラッパも、そこにある静寂しじまを乱すことはない。 そして、今、思い出されるものは恐れではなく、恐れを作り出すことにより思い出せず取り消されたものにされていた、原因のほうである。 静寂は、神の子に愛の優しい響きをもって語る。 それは、彼自身による想起が現在と過去の間に入り込んで締め出してしまう以前から、彼が覚えている響きである。

 

奇跡講座テキスト  第28章  一 現在の記憶  13.