奇跡は、一瞬の間、動きを止めてじっと静まった心の中に、静かに入ってくる。 奇跡はその静かな時間から、そして、その静謐の中で癒された心から、他の心たちへと優しく到達し、その静けさを分かち合う。 そうして彼らも、すべての心を生じさせた心の中へと奇跡の輝きが延長されて戻っていくのを妨げるようなことを、何もしなくなる。 分かち合うことから生まれたものであるから、奇跡を遅らせるような中断の時間というものはあり得ず、奇跡はすぐさま、落ち着きのない心たちへと向かっていき、神についての記憶がよみがえる一瞬の静けさを、彼らにもたらす。 今、彼ら自身による想起は静まっており、この後は、それに代わるためにやってきたものが全く思い出されないままとなることはなくなる。
奇跡講座テキスト 第28章 一 現在の記憶 11.