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罪悪を手放さずに自分の外に追い出す(投影する)ことによって自分の無垢性を保とうとする拙速な計略は、なんと子供じみたものだろう!

 この世界は往古の真理を実証するだけである。 すなわち、あなたは、自分が人々に為したと思っている通りのことを、人々が自分に為すと信じることになる。 しかし、ひとたび妄想を抱き彼らを責め始めれば、あなたは彼らがしていることの原因を見なくなるだろう。 なぜなら、あなたは罪悪が彼らの上にとどまることを望む・・傍点)からである。 罪悪を手放さずに自分の外に追い出すことによって自分の無垢性を保とうとする拙速な計略は、なんと子供じみたものだろう! あなたの目が周囲に見るものが、些細な原因から離れたゆゆしき結果だけであるというときに、その滑稽さを知覚するのは容易ではない。 原因を抜きにすれば、実際その結果は深刻で悲しいものに見える。 しかし、結果は何かの後に続くものでしかない。 そしてそれらの原因は、無の後に続くだけで、滑稽さとしか言えないものである。

 

奇跡講座テキスト  第27章  八 夢の「主人公」  8.