· 

世界がこれまで見てきた夢(幻想/出来事)のすべての結果から、あなたは、どれほど脱出したいと思っているだろうか。 いかなる夢も、自分がしていることの原因であるように見せたくはない(つまり夢〔出来事〕が原因で自分がこんな状況になっていると見るのではなく、夢の原因は自分にあると見たい)と、あなたは願っているだろうか

 世界がこれまで見てきた夢のすべての結果から、あなたはどれほど脱出したいと思っているだろうか。 いかなる夢も、自分がしていることの原因であるように見せたくはないと、あなたは願っているだろうか。 それならば、単に、夢のはじまりに目を向けてみよう。 なぜなら、あなたが見ているのは夢の第二の部分にすぎず、その原因は第一の部分の中にあるからである。 眠っていて、この世界の中で夢を見ている者は誰も、自分がおこなった自分自身に対する攻撃のことを覚えていない。 自分が肉体について何も知らなかったときのことや、こうした世界を実在するものとして思いつくことさえできなかったときが、実際にあったとは、誰も信じていない。 その時になら、こうした考えが一つの幻想であって、あまりにもばかげていて笑って退ける以外にないということが、すぐにわかったことだろう。 今では、そうした考えがなんと深刻なものに見えることだろう! そして、そのような考えが一笑に付されて、信じられることのなかったときのことを、誰も思い出すことができない。 私たちはそれらの考えの原因を直視しさえすれば、これを思い出すことができる。 そうすれば、恐れの原因ではなく、笑みを浮かべるべき理由を見ることになるだろう。

 

奇跡講座テキスト  第27章  八 夢の「主人公」  5.