· 

身の安全が、肉体(自我)の主たる関心事である。 自らの快適さが、肉体を導く指針である。 それは、快楽を探し求め、痛みをもたらすものは避けようとする。 何よりもまず肉体は、自らの苦痛と喜びは異なっていて区別できるということを、自分自身に教えようとする

 肉体は、この世界の夢想における中心的存在である。 肉体がなければ夢は存在しない。 また、肉体があたかも目に見えていて信じられる人格であるかのように行動する場である夢がなければ、肉体は存在しない。 肉体はあらゆる夢の中で中心的な位置を占めており、その夢が語るのは、肉体が他の肉体により作り出され、肉体の外側にある世界に生まれ出て、しばし生きては死んでゆき、そして同じように死にゆく他の肉体たちと塵に戻ってひとつになる、という物語である。 生きるために与えられるつかの間の時間の中で、それは自分の友や敵とする他の肉体を探し求める。 身の安全が、肉体の主たる関心事である。 自らの快適さが、肉体を導く指針である。 それは快楽を探し求め、痛みをもたらすものは避けようとする。 何よりもまず、肉体は自らの苦痛と喜びは異なっていて区別できるということを、自分自身に教えようとする。

 

奇跡講座テキスト  第27章  八 夢の「主人公」  1.