あなたから分離した兄弟、古の敵、夜中に忍び寄りあなたの死を画策する者、しかもゆっくりと時間をかけて死なせようとする殺人鬼。 こうしたことを、あなたは夢見ている。 しかし、この夢の背後にはもう一つの夢があり、その夢の中ではあなたが殺人鬼であり、密かな敵であり、兄弟をも世界をも破壊し、その死骸を食らう獣になる。 ここに苦しみの原因があり、あなたの卑小な夢の数々とあなたの実相を分かつ空隙がある。 それは、あなたの目に留まらないほどの小さな隔たりであり、幻想と恐れが生まれ出た場所も、恐怖と往古の憎悪の時も、災厄の瞬間も、そのすべてがここにある。 ここに非実相の原因がある。 そして、それが取り消されるのも、ここである。
奇跡講座テキスト 第27章 七 夢を見ている者 12.