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二つ(生命か死か)の状態のうちの一方しか明確に認識されていないときに、その二つの間でどのような選択ができるというのだろう。 どちらの結果を選ぶかを、自由に選択できる者がいるだろうか

 二つの状態のうちの一方しか明確に認識されていないときに、その二つの間でどのような選択ができるというのだろう。 それらがもたらす結果の一方だけしか自分の意のままにならないように見えるとき、どちらの結果を選ぶかを、自由に選択できる者がいるだろうか。 正直な選択というものは、あなたの中の真理について異なった夢を抱いている微小なあなたと巨大な世界との間で、選択肢が二分されていると知覚されるようなものではあり得ない。 実相と夢の間の隔たりは、この世界の夢想と、あなたが密かに見ている夢との間にあるのではない。 それらはひとつのものである。 この世界の夢想とは、あなた自身の夢の一部に他ならず、あなたはその一部を投げ出して、あたかもその一部が世界の夢想のはじまりと終わりの両方であるかのように見た。 しかし、それはあなたの密かな夢によって始まった。 その夢が、あなたが見ていて実在性を疑っていない部分の原因となっているにもかかわらず、あなたはそのことを知覚していない。 横たわって眠りながら、その原因は実在するという夢を密かに見ているときに、どうしてあなたにそれを疑うことができるだろう。

 

奇跡講座テキスト  第27章  七 夢を見ている者  11.