誰も敗北に値しない。 そして、その人にとって公正でないことは、決して生じない。 癒しはすべての者のためにあるはずである。 攻撃を受けるに値する者などいないからである。 一部の者がその他の者よりも苦しみに値するというのでない限り、奇跡に序列があり得るだろうか。 そして、そうしたことが、完全に無垢な者に対する正義だろうか。 奇跡とはすなわち正義である。 奇跡は一部の者だけに与えられる特別な贈り物ではない。 それを受けるにふさわしくない者や、咎深きゆえに癒しから遠ざけられている者には、与えずにおかれる、といったものではない。 救済の目的が特別性を終わらせることだとしたら、救済から離れていられる者がいるだろうか。 もしいくつかの誤りは赦されざるもので、赦しと平安の回復ではなく復讐を当然とするものであるとしたら、救済の正義はどこにあるだろうか。
奇跡講座テキスト 第25章 九 天国の正義 6.