一切に値する者にとって、何かが彼から遠ざけておかれるなどということが、どうして可能だろう。 そのようなことは、本人がそれをどれほど認識していないとしても彼の中には存在している聖性のゆえに、まったく不公平かつ不正義なことだからである。 神はいかなる不正義も知らない。 神の子の死を追求し、彼の価値をまったく見ることのできない者たちに、神はわが子を審判させたりはしない。 彼のために語るどのような正直な証人を彼らが召喚できるだろう。 誰が、彼の生命を奪うためではなく守るための抗弁をしにやってくるだろう。 あなたによって彼に正義が与えられることはないだろう。 だが神は、愛するわが子の上に正義が行われるようにし、あなたが復讐こそ彼が受けるにふさわしいと信じて彼に与えるかもしれない不公平の一切から、彼が正義によって守られることを保証した。
奇跡講座テキスト 第25章 八 愛へと戻される正義 10.