真理と同じでありながらも違っているというものがあり得るだろうか。 殺害と愛は両立不可能である。 だが、もしこのどちらも真理だというのなら、両者は同一で、見分けがつかないはずである。 神の子を肉体と見る者たちにとっては、そのように、両者の見分けがつかなくなる。 というのも、神の子の創造主と同質だというのは、肉体のことではないからである。 そして生命なきものは生命の子ではあり得ない。 肉体を延長させていき、その中に宇宙を包み込むことができるだろうか。 肉体は、創造する主体であると同時に自らが創造される対象でもあり得るだろうか。 そして、自らが創造したものに対し、自らの存在のすべてを差し出し、それでも損失を被らずにいられるだろうか。
奇跡講座テキスト 第23章 四 戦場を超えたところ 2.