この世界におけるさまざまな関係は、世界がどのように見られているかということから生じる結果である。 そしてこれは、どちらの感情が呼び出されて使者として世界に送り出され、何を見てきたと報告されるかで決まる。 恐れの使者たちは恐怖を通して訓練され、その主人に呼び出されて仕事を言いつけられれば震え上がる。 なぜなら、恐れは自分の仲間に対してさえ無慈悲だからである。 恐れの使者たちは、飢えたように罪悪を求めて、うしろめたい思いでこそこそと出かけて行く。 飢えと寒さの中に置かれてきわめて凶暴になった彼らに、彼らの主人が満足に食べさせるのは、彼らがもち帰ってくる獲物だけである。 どんなに小さな罪悪のかけらも、彼らの飢えたまなざしからは逃れられない。 罪を獰猛に探し回る彼らは、目に入る生き物なら何にでも飛びかかり、泣き叫ぶ獲物を主人のもとに運んでいってはむさぼり食う。
奇跡講座テキスト 第19章 四 平安への障害 A. 第一の障害 ― それを取り除きたいという欲求 ⅰ. 罪悪の魅力 12.