· 

罪悪をすっかり見過ごしている愛には、恐れが見えない。 まったく攻撃性をもたないので、愛は恐れることがない

 罪悪の魅力は、愛に対する恐れを生み出す。 なぜなら、愛はまったく罪悪に目を向けることがないからである。 真理のみを見ることが、愛の本質である。 愛はそこに愛自身を見て、神聖なる融合と完成の中で、愛自身と結びつこうとする。 愛は恐れを見過ごすことしかできず、恐れは愛を見ずにいることしかできない。 なぜなら、愛の中では罪悪は終わっており、それと同じく確実に、恐れは罪悪に依存しているからである。 愛は愛だけに引き寄せられる。 罪悪をすっかり見過ごしている愛には、恐れが見えない。 まったく攻撃性をもたないので、愛は恐れることがない。 恐れは、愛が見ていないものへと引き寄せられ、愛も恐れも、他方が見ているものは存在しないと信じている。 愛が愛を見るときと同じような熱意をもって、恐れも罪悪を見る。 そして、それぞれが外に送り出す使者たちをもっており、その使者たちは、自分に出立しゅったつを命じたその言語で書かれたメッセージをもち帰る。

 

奇跡講座テキスト  第19章  四 平安への障害  A. 第一の障害 ― それを取り除きたいという欲求  ⅰ. 罪悪の魅力  10.