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この羽毛のごとき願望、この微小な幻想、罪への信念の微々たる残骸だけが、かつては世界のごとくに見えていたものの遺物のすべてである

 この羽毛のごとき願望、この微小な幻想、罪への信念の微々たる残骸だけが、かつては世界のごとくに見えていたものの遺物のすべてである。 それはもはや容赦なく平安を阻む防壁ではなくなっている。 そのあてどなき彷徨は、その結果を以前よりも不規則で予測不可能なものに見せている。 だが、緻密に構築された妄想的体系以上に不安定なものがあるだろうか。 その安定性のごとく見えるものは、その体系全体に染みわたる虚弱さであり、それがすべてのものに及んでいる。 この卑小な遺物がもたらす可変性は、単にその成果が限定されていることを示すにすぎない。

 

奇跡講座テキスト  第19章  四 平安への障害  A. 第一の障害 ― それを取り除きたいという欲求  8.