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この微小な一すじの陽光(自我を受け入れているあなた)は、その驚くべき傲慢さにより自分こそが太陽だと決め込み、ほとんど目にもとまらぬこの漣が、自分は大海だと豪語している

 この王国の中では自我が支配しており、しかもそれは残酷な支配である。 そしてこの小さな塵の一粒を防衛するために、自我はあなたに宇宙と戦うように命じる。 あなたの心のこの断片はその宇宙の微小な一部でしかないので、もしあなたが心の全体を賞美できさえすれば、断片は太陽にとっての微々たる一すじの陽光のようなもの、あるいは大海のおもてのかすかなさざなみのようなものだということが、すぐにわかるはずである。 この微小な一すじの陽光は、その驚くべき傲慢さにより自分こそが太陽だと決め込み、ほとんど目にもとまらぬこのさざなみが、自分は大海だと豪語している。 この卑小な想念がどれほど孤独で、恐れおののいているか、考えてみなさい。 それは自らを孤立させて宇宙に対抗している限りなく微小な幻想である。 太陽は、その一すじの陽光を吸い込んでしまう「敵」となり、大海は小さなさざなみを震え上がらせ、それを飲み込もうとする。

 

奇跡講座テキスト  第18章  八 小さきその  3.