特別な(愛の)関係は、自我が用いるすべての防衛の中でも、最も威風堂々たる装飾の額縁に入った防衛である

特別な関係は、自我が用いるすべての防衛の中でも、最も威風堂々たる装飾の額縁に入った防衛である。 ここに差し出される自我の思考体系は、立派な造作が絵のことを忘れさせるほどにどっしりと重く手の込んだ額縁に縁取られている。 その額縁には、奇想を凝らして断片化されたさまざまな愛の幻想が、犠牲と自己増強の夢と共に織り込まれ、自己破壊という金ぴかの糸で縫い合わされている。 滴り落ちる血はルビーのように輝き、涙のしずくはダイヤモンドのごとき切子面を呈し、その絵が差し出される薄明りの中で鈍い光を放つ。

 

奇跡講座テキスト 第17章  四 二つの絵  8.