あなたは、彼ら(影法師〔兄弟〕たち)の証言によって、他人に罪がある(人のせいにする、自分は悪くない/自己正当化できる)と考えることができて、あなた自身が傷つかずにすむ(他人から非難されない)ことを望んでいる。 彼らは、実にはっきりと分離を擁護して語るので、分離の保持に執念を抱いている者にしか、彼らの声は聞こえない

 赦すということは、過去に自分が与えた愛ある想念や、自分に与えられた愛ある想念のみを思い出すことに他ならない。 その他のすべては忘れるべきものである。 赦しとは、あなた自身の選択には基づかない選択的想起である。 なぜなら、あなたが不滅にしようとしている影法師たちは、実相の「敵」だからである。 神の子がしていないことについて、彼を赦そうとする意欲をもちなさい。 その影法師たちは、神の子がしていないことをしたと実証するために、あなたが連れ歩く証人たちである。 自分で彼らを連れてくるからこそ、あなたには彼らの声が聞こえてくる。 自らの選択により彼らを引き連れているというのに、あなたは彼らがどのようにして自分の心に入り込んだのかも、また彼らの目的が何なのかも、理解していない。 彼らは、あなたが自分に対して為されたと思っている悪の表象となっている。 あなたは、ただ悪をもって悪を報いることができるように、彼らを連れて回るのであり、彼らの証言によって、他人に罪があると考えることができてあなた自身が傷つかずにすむことを望んでいる。 彼らは実にはっきりと分離を擁護して語るので、分離の保持に執念を抱いている者にしか、彼らの声は聞こえない。 彼らはいくつも「理由」を挙げて、なぜあなたが自我のゴールを支援するために非神聖同盟を結ぶべきか、なぜあなたの関わる関係を自我の力のあかしとすべきかを、あなたに告げる。

 

奇跡講座テキスト 第17章  三 過去からの影  1.