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この儀式(理想の自己の完成のための獲得プロセス)が、特別な関係の中で、いかに厳密に演じられているかを見なさい。 この儀式は、何度でも繰り返して演じられる。 この完成の儀式が完了することはあり得ない

 自分で攻撃したと思っている対象に、無限の力を授けることなど、どうしてできるだろう。 あなたには真理があまりに恐ろしいものとなってしまったので、それが弱く卑小で、無価値なものでない限り、それに目を向けるだけの勇気がない。 あなたは、真理を打ち負かして非力なものにすることにより真理からもぎ取った力を、自分で作り出した卑小な自分に附与するほうが安全だと考えている。 この儀式が、特別な関係の中で、いかに厳密に演じられているかを見なさい。 二人の分離した者たちの間に祭壇が建てられ、その祭壇の上でそれぞれが自分の自己を殺そうとしており、相手の死から彼の力を手に入れるために、死んだ自分の肉体の上に彼の自己を蘇らせようとしている。 この儀式は何度でも繰り返して演じられる。 それはこれまで一度も完了したことがなく、これからも完了することはない。 この完成の儀式が完了することはあり得ない。 なぜなら、生命いのちは死から生じることはなく、天国が地獄から生じることもないからである。

 

奇跡講座テキスト 第16章  五 完成のための選択  11.