地獄の魅力は、罪悪の恐ろしい魅力の中だけにある。 自我はそれを、卑小さに信を置く者たちに向かって差し出す。 どの特別な関係の中にも、卑小さが真実だという確信がある。 なぜなら、剥奪感を抱いている者だけが特別性に価値を見出せるからである。 特別性を求める要求と、特別性を与えることを愛の行為と見なす知覚が、愛を憎悪に満ちたものにする。 自我の目標に厳密に即している特別な関係の真の目的は、実相を破壊して、幻想で代用することである。 なぜなら、自我はそれ自体が幻想なので、その「実在性」の証しとなり得るものも、幻想だけだからである。
奇跡講座テキスト 第16章 五 完成のための選択 9.