あなたは恐れを通り抜けて愛に到達したくはないだろうか。 というのも、これはそのように見える旅だからである。 愛は呼んでいるのに、憎悪はあなたを引き止めようとする。 憎悪からの呼びかけを聞いてはならない。 そして空想を見てはならない。 なぜなら、あなたの完成は真理の中にあり、それ以外のところにはないからである。 憎悪からの呼びかけの中に、また、あなたを遅らせるために浮かびあがる空想の一つひとつの中に、あなたが創造主に向かって絶え間なく発している助けを求める呼びかけだけを捉えなさい。 あなたの完成が神の完成であるのなら、神があなたに答えないということがあるだろうか。 神はまったく幻想を抱かずにあなたを愛している。 あなたもそのように愛さなければならない。 なぜなら、愛とはまったく幻想を含まないものであり、したがって、まったく恐れを含まないものだからである。 神が覚えている者が全一でないはずがない。 そして神は、ご自身を全一にするものを一度も忘れたことはない。 あなたの完成の中に、神の全一性についての記憶があり、神を完成させるあなたに対する神からの感謝がある。 神とあなたとの絆があるからこそ、神には忘れることが不可能であり、あなたには思い出すことが可能である。 神の中では、愛そうとするあなたの意欲と、あなたを忘れたことのない神の愛のすべてが、ひとつにつながっている。
奇跡講座テキスト 第16章 四 愛の幻想と愛の実相 11.