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彼(自我と同一化している者/一体性を犠牲にしている者)は、自分自身に要求している犠牲のゆえに、相手が罪悪感を受け入れて、相手もまた自分自身を犠牲にすべきだと要求する。 自我は、相手を赦すことは相手(相手との関係/つまり「敵」)を失うことだと信じているため、赦しは不可能となる

 そうした狂った関りにおいては、あなたが望んでいないものの魅力のほうが、望んでいるものの魅力よりもずっと強いように見える。 なぜなら、各自が相手のために何かを犠牲にしたと考え、そのせいで相手を憎んでいるからである。 だが、これこそ、彼が自分が望んでいると思っているものである。 彼は相手をまったく愛してはいない。 単に自分が犠牲を愛していると信じているだけである。 そして彼は、自分自身に要求している犠牲のゆえに、相手が罪悪感を受け入れて、相手もまた自分自身を犠牲にすべきだと要求する。 自我は相手を赦すことは相手を失うことだと信じているため、赦しは不可能となる。 赦しの伴わない攻撃によってのみ、自我は自分の関わるすべての関係をつなぎとめておく罪悪感を確保することができる。

 

奇跡講座テキスト 第15章  七 不必要な犠牲  7.