聖なる瞬間には、これまで常にそうであったこと以外に何も起こらない。 ただ実相の上にかかっていたベールがはぎ取られるだけである。 何も変わっていない。 だが、時間というベールが脇へ押しのけられるとき、不変性についての自覚が速やかに訪れる。 ベールが剥がされるのを体験し、その背後の光に抗しがたく引き寄せられていく自分を感じたことのない者は、恐れずに愛に信を抱くことができない。 だが、聖霊はこの信をあなたに与える。 なぜなら、聖なる瞬間はそれを私に差し出し、私はそれを受け入れたからである。 聖なる瞬間が自分には拒まれるだろうと恐れることはない。 私はそれを拒まなかったからである。 そして聖霊は私を通してそれをあなたに与え、同じように、いずれあなたも私を通して与えるようになる。 あなたにその瞬間が必要だということを、自分の知覚する別な必要で覆い隠してはならない。 なぜなら、聖なる瞬間には、あなたは神の子が等しく共有する唯一の必要を認識することになり、この認識によって、あなたは私と結束して、必要とされるものを差し出すようになるからである。
奇跡講座テキスト 第１５章 六 聖なる瞬間と神の法則 6.