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自我は、あなたを恐れから守っているように見せかけなければならない。 それなのに、自我自身を維持するためには、恐れを生み出さなければならないのである

私たちはこれまで自我の思考体系におけるこうした奇妙な逆説パラドックスを見てはきたが、これほど鮮明に見たことはなかった。 すなわち、自我はあなたからの忠誠を保つためには、あなたを恐れから守っているように見せかけなければならない。 それなのに、自我自身を維持するためには、恐れを生み出さなければならないのである。 ここでもまた、自我はその両方を行うことを試みて、それを何度でもうまくやってのける。 矛盾した二つの目標を共に維持していくために解離を用い、それらが両立しているように見せかけるのである。 自我は次のように教える。 天国という希望に関する限り、死がその終わりである。 だが、あなたと自我を分離させることはできず、自我には自分自身の死というものは考えられないので、罪悪は永遠だという理屈で自我は依然としてあなたにつきまとう。 以上が、自我流の不滅性である。 そして、自我流の時間が支えているのはこれである。

 

奇跡講座テキスト 第15章  一 時間の二つの用途  4. /2