あなた自身があなたを奇跡へと導く者にはなれない。 なぜなら、奇跡が必要となる状況をもたらしたのはあなた自身だからである。 そして、あなたが奇跡を必要なものとしたからこそ、奇跡のために頼れる手段が、あなたに与えられた。 神の子がほんのわずかでも父に向って助けを求めるなら、彼の作り出す必要で、父が満たせないものはない。 だが、神がわが子を無理やりご自身のほうに向かわせるならば、もはや神はご自身としてあり続けることはできない。 神がご自身のアイデンティティーを失うことは不可能である。 なぜなら、もし神がそれを失ったなら、あなたもあなたのアイデンティティーを失うことになるからである。 そしてあなたのアイデンティティーである神は、ご自身を変えることはできない。 あなたのアイデンティティーは不変だからである。 奇跡は、神の子を、彼が自分でなろうとした者としてではなく、彼が常にそうであった通りの者として見ることにより、神の不変性を承認する。 奇跡は無罪性のみがもたらすことのできる結果をもたらし、それによって、無罪性が必ず存在するという事実を確立する。
奇跡講座テキスト 第14章 十一 真理の識別法 7.