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相争う二つの敵対勢力が、共に実在していると信じない限り、誰も自分のことを、葛藤の中にあり、残酷な戦いにより打ちひしがれている者とは見なさない。 もし彼が、それは実在する力(愛)と実在しない力(恐れ)との間の戦いだと悟ることさえできれば、自分自身を見て、自分が自由であることがわかるだろう

 平安の中に罪悪感が容赦なく侵入してきたと知覚された場合には、忘却や眠りや、死でさえもが、自我が勧める最善の対処法となる。 だが、相争う二つの敵対勢力が共に実在していると信じない限り、誰も自分のことを、葛藤の中にあり、残酷な戦いにより打ちひしがれている者とは見なさない。 そのように信じている彼は、逃げ出さずにはいられない。 なぜなら、そのような戦いは確実に彼の心の平安を奪い、そうして彼を破壊するからである。 だが、もし彼が、それは実在する力と実在しない力との間の戦いだと悟ることさえできれば、自分自身を見て、自分が自由であることがわかるだろう。 もしそうした果てしない戦闘は完全に意味のないものだと自ら知覚するなら、誰も自分がその中で打ちひしがれ、引き裂かれているとは思わない。

 

奇跡講座テキスト 第13章  十一 天国の平安  1.