あなたは自分の見ている世界を真に望んではいない。 その世界は、時間が始まって以来、あなたを失望させ続けてきたからである。 あなたが建てた家々があなたを守ってくれたためしはない。 あなたが敷いた道は、あなたをどこにも導かなかった。 また、あなたが築いた都市は、滅びをもたらす時間の襲撃に耐え抜くことはできなかった。 あなたが作り出したもので、死の刻印が押されていないものは何もない。 それを大切にするのはやめなさい。 あなたがそれを作り出したとはいえ、それは古びてくたびれており、今にも塵に帰ろうとしているからである。 痛みに疼いているこの世界には、生ける世界に触れるだけの力はまったくない。 あなたはその力をそれに与えることはできない。 だから、あなたは悲しみのうちにその世界に背を向けるが、そこから離れて別の世界へと通じる道を、その中に見つけることはできない。
奇跡講座テキスト 第13章 七 実相世界の達成 3.