「今」は、自我にとっては何の意味もない。 現在は単に過去の傷を思い出させるだけであり、自我は現在に対してあたかもそれが過去であるかのように反応する。 自我は、過去から解放されることには我慢ならず、過去は過ぎ去っているにもかかわらずそれが現在であるかのように応答することで、過去の印象を保存しようとする。 自我はあなたに、現在において出会う人々に対し過去の参照基準から反応するようにと命じ、彼らの現在の実相を覆い隠す。 実際のところ、自我の命令に従うなら、あなたは兄弟に対して、まるで彼が別の誰かであるように反応することになり、これは確実に、あなたが彼をありのままに認識するのを妨げる。 そして、あなたは彼からのメッセージを自分自身の過去から受け取ることになる。 なぜなら、それを現在において実在のものとすることにより、あなたはそれを手放すことを自らに禁じているからである。 このようにして、あなたは、一人ひとりの兄弟が、今、差し出している解放のメッセージを自分自身に否む。
奇跡講座テキスト 第13章 四 時間の機能 5.