戻ることが必要だという考え方ならば、自我は受け入れることができる。 というのも、いとも簡単にその考えを難しいものに見せかけることができるからである。 だが聖霊は、一度も起こらなかったことが難しいはずはないのだから、戻ることさえも不要であると、あなたに告げる。 それでもあなたは、戻るという考えを必要かつ難しいものにしてしまうことができる。 だが、完全無欠の者が何も必要としないのは、もちろん明らかである。 そして、完全無欠性はあなたの本性なのだから、あなたは完全無欠性を達成困難なものとして経験することはできない。 このような見方で、神の被造物たちを知覚しなければならない。 それが、あなたの知覚するすべてを、聖霊の見ている一本の道筋へと運ぶことになる。 この道筋が神との親交の直通経路であり、あなたの心を神の心に収束させる。 この知覚の中のどこにも葛藤はない。 なぜなら、それはすべての知覚が聖霊によって導かれていることを意味し、聖霊の心は神だけに向けられているからである。 聖霊だけが葛藤から自由であるため、聖霊だけが葛藤を解消できる。 聖霊はあなたの心の中の真実なるものだけを知覚し、他者の心の中の真実なるものだけに向かって延長する。
奇跡講座テキスト 第6章 二 投影に代わる選択肢 11.