自我は裁きを下しつつ語り、その決断を聖霊がくつがえす。 これは、この世界で上級裁判所が下級裁判所の判断をくつがえす力をもっているのとよく似ている。 自我の決断は常に間違っている。 なぜなら、それらの決断が誤りに基づいており、もとよりその誤りを支持するために下されたのがそれらの決断だからである。 自我が知覚するものは何一つ正しく解釈されていない。 自我は自分の目的のために聖典を引用するだけでなく、自分自身を証しするものとして聖典を解釈することさえする。 聖霊は、自我の判断によれば恐ろしいものである。 自我はそれを恐るべきものと知覚するので、恐れながら解釈する。 怖がるあなたは、上級裁判所に上訴することはしない。 なぜなら、そこでも自分に不利な判決が下されると信じているからである。
奇跡講座テキスト 第5章 六 時間と永遠 4.