· 

自我は、永遠性という問題については妥協している。 本題からそれた問題に関わることによって、自我は、真に問うべき質問を隠し、それを心の外に置いておきたいと望んでいる

 自我は、永遠なるものには献身しないほうが有利だと考えている。 なぜなら、永遠なるものはからくるはずだからである。 永遠性は、自我が身につけようとした一つの機能だが、それを達成することにはいつも決まって失敗してきた。 自我は永遠性という問題については妥協している。 また、真の問いにいくらかでも触れるような問題のすべてに対しても、同じように妥協している。 本題からそれた問題に関わることによって、自我は真に問うべき質問を隠し、それを心の外に置いておきたいと望んでいる。 肝心でないことに忙しく関わるという自我に特有の態度は、まさしくその目的のためである。 解決できないように仕組まれた問題に没頭することは、学びにおける進歩を妨げるために自我が好んで使う手立てである。

 

奇跡講座テキスト 第4章  五 「自我と肉体」という幻想  6. /1