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自我の思考体系を切り崩していくことは、苦痛として知覚されるに違いないが、そうした知覚は、およそ真実ではない

 自我の思考体系を切り崩していくことは苦痛として知覚されるに違いないが、そうした知覚はおよそ真実ではない。 幼児はナイフやはさみを取り上げられたなら激しく泣きわめくが、取り上げられなかったなら、自分自身を傷つけかねない。 これと同じ意味で、あなたはまだ幼児である。 あなたは真の自己保存の感覚をもっておらず、自分を最も傷つけるであろうものが自分に必要なものだと決めてしまいがちである。 だが、今そう認識していようといまいと、あなたはすでに、無害で助けになるという切り離せない二つの属性を兼ね備えるための努力において、協力することに同意している。 このことに対するあなたの態度さえも、必然的に葛藤せざるを得ない。 なぜなら、態度というものはすべて自我に基づいているからである。 しかしこれは永続するわけではない。 今少しの間、辛抱しなさい。 そして、成果はと同じく確かだと覚えておきなさい。

 

奇跡講座テキスト 第4章  二 自我と偽りの自律  5.