すべての信念は、それを信じる者にとっては実在している

 私たちはすでに「楽園追放」すなわち「分離」について論じたが、その意味は明確に理解されなければならない。 分離とは、時間の中では充分に実在性があるかに見える一つの思考体系だが、永遠の中ではそうではない。 すべての信念は、それを信じる者にとっては実在している。 象徴的な楽園の中で、ただ一つの木の実だけが「禁じられて」いた。 しかしがそれを禁じたということはあり得ない。 禁じていたのなら、それが実際に食べられることにはならなかったはずである。 ご自身の子供たちを知っているのなら ― そしては確かに知っていると私は請け合うが ― 自己破壊が可能な立場に彼らを置いただろうか。 「禁断の木」は「智識の木」と名づけられていた。 だがは智識を創造し、の被造物たちに自由に与えた。 ここにおける象徴的意味については数多くの解釈がなされていきたが、あるいはの被造物に彼ら自身の目的を破壊する能力があると見る解釈は、いずれも間違っていることは確かである。

 

奇跡講座テキスト 第3章  七 創造 対 自己イメージ  3.