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【奇跡講座】赦しのやり方の全体像を把握する(図解)

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 『奇跡講座』には赦しのプロセスの全体像があります。

 有名な「赦しの3つのステップ」は、全体の一部です。

 大きく3つに分け、それぞれについて説明していきたいと思います。

 

 

 <Point>

 

  【 赦しのやり方(図解)】

 

A:赦しの基本理解(コース的「赦し」の理解)

B: 真の本質から生きる(自我から聖霊へカリキュラムの転換)

1. 心の仕組みを理解する

2. 真と偽を区別する

3. 真の本質から選択し直すことで自我を手放す

4. 「獲得する」という概念を取り消す

5. 常に「自我」を警戒する

C: 赦しの実践(幻想直視)

- 赦しの3つのステップ

- 幻想直視について

 

 

赦しのやり方(図解)

A:赦しの基礎理解

 ここでは、一般的な「ゆるし、許し」ではなく、コースで言う「赦し」についての理解をすることで、自我のカリキュラムから聖霊のカリキュラムを生きる選択をします。

 

 

 コースで言う、赦しとは何か。

 

 この部分については、以下にまとめていますのでご視聴頂ければと思います。

 

 また、JACIM小冊子をお読み頂くのもいいかもしれません。

 

 

B: 本質から生きる

1. 心の仕組みを理解する

 私たちは、何をするときでも常に自動的に心の祭壇(自分が重要だとする想念を置く場所)を参照して行動しています。 ここに自我の想念を置くか、聖霊の想念を置くかはあなた自身にかかっています。

 

 それにより、自我から立ち現れる結果か、真の本質から立ち現れる結果かに分かれます。

 

 このことについて私たちは、たいていは無意識です。

 

 まずはこの仕組みを知り、意識的になることがとても重要になります。

 

 

 

私たちの見ている世界は、自らの内なる判断基準を映し出しているにすぎない。 すなわち、心の中にある支配的な想念や願望や感情の反映である。

 

 奇跡講座テキスト 『奇跡講座』まえがき   ◆◆◆教義 より

 

 

 

あなたは外側を見る前に内側を見ないわけにはいかない

 

 奇跡講座テキスト 第12章  七 内側を見る  7. より

 

 

 

内側を見るとき、あなたは見るための導き手を選択する。

 

 奇跡講座テキスト 第12章  七 内側を見る  7. より

 

 

 

あなたが何を投影または延長するかは、あなた次第である。 しかし、あなたはどちらか一方を行わずにはいられない。

 

 奇跡講座テキスト 第12章  七 内側を見る  7. より

 

 

 

あなたは毎分毎秒それに答えており、一瞬一瞬の決断が、必ず何らかの結果をもたらすことになる一つの判断である。 その結果は、その決断が変わるまで自動的に続いていく。

 

 奇跡講座テキスト 第5章  五 自我による罪悪の使用  6. より

 

 

 

この世界で作用している心の法則の顕著な特徴は、それに従うことにより ― そしてあなたはそれに従わざるを得ないと私は保証するが ― まったく正反対の二つの結果に行き着くことが可能だという点である。

 

 奇跡講座テキスト 第7章  二 神の国の法則  2. より

 

 

 

 

 

2. 真と偽を区別する

 心の仕組みが分かれば、今自分がどちらの教師に耳を傾けて行動しているかに意識的になる必要があります。

 

 源に立ち返り、真と偽を区別する

 

 

 このあたりについては、こちらを参照ください。

 

 

 

自由への最初のステップは、真から偽を選り分けることを伴う。

 

 奇跡講座テキスト 第2章  八 「最後の審判」の意味  4. より

 

 

 

創造されたものと作り出されたものとの間の明確な区別が不可欠である。 あらゆる形の癒しは、レベルの知覚におけるこの根本的な訂正に依拠している。 

 

 奇跡講座テキスト 第2章  五 奇跡を行う者の機能   A 奇跡を行う者たちの特別の原則  12. (2) より

 

 

 

 

 

3. 真の本質から選択し直すことで自我を手放す

 赦しにおいては自我を手放すことが主眼になりますが、それ以前にも真と偽、真の本質と自我を区別することで気づいた自我は意識的に手放していく必要があります。

 

 自我から生きているのなら、創造のである真の本質から生きるのならどうするかを考えることで選択し直し、自我を意識して手放していきます。

 

 

 

自我に由来する一切は、自我の中心的信念から自然に現れた結果であり、その結果を取り消す方法は、単に、その源があなたの真の本質にそぐわない不自然なものだと認識することである。

 

 奇跡講座テキスト 第11章  五 自我の「力動論」  5. より

 

 

 

 もちろん、すぐには気づけないものもあるでしょう。

 

 気づいたとしても、簡単に手放せないものも多いと思います。 この簡単に手放せないものこそが、赦しの対象になります。

 

 ですので、簡単に手放せるものはどんどん手放していきます。

 

 

 

平安を望むのなら、あなたは攻撃の教師を放棄しなければならない。

 

 奇跡講座テキスト 第14章  十一 真理の識別法テスト  14. より

 

 

 

何のためであれ、自我を頼みとするのはやめなさい。 それだけが、あなたがすべきことである。

 

 奇跡講座テキスト 第14章  十一 真理の識別法テスト  13. より

 

 

 

自我の計画は意味をなさず、うまくいかない。 自我の計画に従えば、あなたはあり得ない状況に自分自身を置くことになるだけである。

 

 奇跡講座テキスト 第9章  四 聖霊による赦しの計画  4. より

 

 

 

あなたの本性から離れていく道はすべて、あなたを混乱と絶望へと導くことになる。

 

 奇跡講座テキスト  第31章  四 真の選択肢  9. より

 

 

 

 

 

4. 「獲得する」という概念を取り消す

 真と偽を区別するには、恐れが土台になっているかどうか、でした。

 これは自我の特性を利用したものです。

 

 他にも特性を利用することにより、気づきにくい自我をさらにあぶり出していきます。

 

 自我は常に「獲得する」という考えがベースにあります。

 

 自分のやっていることに「獲得する」という概念が入り込んでいないか。

 これも同様に見ていくことで、選択し直す機会とします。

 繰り返し意識的に確認していくことで、「獲得する」という概念自体もまた取り消しを図っていきます。

 

 そしてやはり簡単には選択し直せない、手放せないものは赦しの対象になります。

 

 

 

逆転のプロセス、すなわち取り消しのプロセスにおける最初のステップは、「獲得する」という概念を取り消すことである。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   B 平安をもつためには、平安を学べるように平安を教えなさい。  3. より

 

 

 

知覚された欠乏を補うために何かを作り出すとき、あなたは分離を信じているということを暗黙のうちに示している。

 

 奇跡講座テキスト 第3章  五 知覚を超えて  2. より

 

 

 

 

 

5. 常に「自我」を警戒する

 テキスト6章に登場する聖霊のレッスンの三番目にはこのように書かれています。

 

自我に対し警戒できるだけではなく、必ずそうしなければならない

 

あなたの警戒は、あなたが聖霊に導かれたいと思っていることのしるしである

 

 

 自我に対し警戒することは、聖霊の導きを得るために必要だということです。

 

 急に重い話になってきましたが、つまりは「本気か」を確認してきていることだと思います。

 

 

 

聖霊の第三のレッスンは次の通りである。

 

 神の国を守るためだけに、警戒していなさい。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  2. より

 

 

 

これは、根本的変化に向かう主要な一歩である。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  3. より

 

 

 

このレッスンは、自我に対し警戒できるだけではなく、必ずそうしなければならないと教える。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  4. より

 

 

 

このレッスンは、例外を設けたい誘惑が生じることは否定しないが、例外を設けてはならないということは、実にはっきりと教えている。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  4. より

 

 

 

 第三のステップにより、聖霊はあなたにへと向かう用意をさせている。 あなたが聖霊と共に踏み出さなければならないこれらのステップそのものにより、聖霊は、「所有すること」を「在ること」へと翻訳するための準備をあなたに整えさせている。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  5. より

 

   

 

第三のステップは、あなたが何を信じたいのかの表明であり、その他のすべてを放棄しようとする意欲を伴う。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  10. より

 

 

 

あなたの警戒は、あなたが聖霊導かれたいと思っている・・・・・・・・・・・ことのしるしである。 警戒は確かに努力を必要とするが、それは努力そのものが不要だとあなたが学ぶまでの間だけである。

 

 奇跡講座テキスト 第6章  五 聖霊のレッスン   C 神と神の国を守るためだけに警戒していなさい。  10. より

 

 

 

あなたは自分の心をよく見つめて、自我の誘惑に注意していなさい。 (中略) あなたは自分自身を自我から引き離せるほどに、自我の要求に対して充分な警戒をしていない。 こうである必要はない・・・・・・・・・・傍点)

  

奇跡講座テキスト 第4章  四 こうである必要はない  6.

 

 

 

 

 

C: 赦しの実践(幻想直視)

赦しの3つのステップ

 ワプニック氏の言う「赦しの3つのステップ」の元になった教えはワークブック編のレッスン23に見ることができます。

 

 

 

この変化のために必要なのは、まず、原因が識別され、その後、手放されて、入れ替えられるようにすることである。 このプロセスの最初の二つのステップは、あなたからの協力を必要とする。 最後のステップにはそれは必要とされない。

 

 奇跡講座ワークブック 第一部  レッスン23  5. より

 

 

 

 「赦しの3つのステップ」は、書籍「奇跡講座入門」の第四章 正しい心の状態ー聖霊の思考体系(P.125)に収録されています。

 

 

  著書の「赦しの3つのステップ」については以下で考察しています。

 

 

 JACIM小冊子の中でも「Ⅳ.『自我の思考体系の逆転』としての赦し」の中で「赦しの3つのステップ」(P.59)として取り上げられています。

 

 

幻想直視について

 「赦しのやり方」と聞いて実際に皆さんが一番知りたいのは、おそらくこの幻想直視の具体的なやり方だと思います。

 

 ここまで見てきた通り、「やり方」の前にいろいろと心の訓練が必要なことはご理解いただけたと思います。

 とはいえ、皆さんが期待している「やり方」は『奇跡講座』のどこを探しても具体的な記述はありません。

 

 では、あの分厚い『奇跡講座』では何が書かれているのでしょうか。

 それは心の準備です。

 あなたは、本当に赦しに取り組みたいのかということを問いかけています。

 

 すなわち「意欲」です。

 つまり、『本気か』です。

 

 取り組み姿勢に関して『奇跡講座』の大部分を要約すればこれだけです。

 

 

 

幻想を去らせようとするあなたの意欲だけが、神の子癒す存在ものが必要とするすべてである。

 

 奇跡講座テキスト  第28章  四 大いなるつながり合い  10. より

 

 

 

 『奇跡講座』に具体的なやり方の記述はありませんので、「本気」になった人から各人で取り組んでいくことになります。

 もちろん指針はあります。

 基本的なコンセプトから外れなければ、どんなやり方でも構わない、といったところでしょうか。

 

 

【基本コンセプト】

(咎めや裁く思いが一切ない状態で行う)

ネガティブな感情を見る。

このネガティブな感情を使って、その奥にあるものを突き止める。

この罪悪感を生じさせる原因となった一つの選択にまでさかのぼるために見る。

 

 

 JACIMのやり方は、JACIMの小冊子「『奇跡講座』の赦しのプロセス~思考の逆転」で「自我を直視する」(P.85)として取り上げられています。

 

 これについては、以下で考察しています。

 

 

 また、当方の「やり方」もあります。

 ただし、コースにも書かれているように準備が整わない限り、また実践が伴わない限り、このやり方を目にしても活用に至らないようでしたので、現在は限定公開にしています。

 

 ある程度実践課程を経た方に、手順の確認のために個別に手渡すようにしています。

 

 もし必要ならセッションをご検討下さい。