憎しみの血痕は薄れていき、再び草が青々と茂り、やがて真っ白な花々が夏の太陽の中で輝くようになる。 かつての死の場所は、今では光の世界の中の生ける神殿となっている。 彼らが訪れたからである。 彼らの臨在こそが、再び聖性を高く掲げて、往古の玉座の上にある往古の場所につかせたのである。 彼らが訪れたがゆえに、憎しみにより焦土と化していた不毛の地に、奇跡が草花のように一斉に芽吹き始めた。 憎しみが為したことを、彼らが取り消した。そして今、あなたの立っている血がそのように聖きものとなったので、天国も身を乗り出して、それとつながり、その地を自らと同じものにしようとする。 往古の憎しみの影が消えてゆき、すべての枯れゆくものは、彼らの訪れた土地から、永遠に消え去った。
奇跡講座テキスト 第２６章 九 彼らが訪れたので 3.