自我があなたに差し出した救済の真似事から、あなたが脱出したことを、喜びなさい。 あなたの関わる関係から自我が作り出した紛いものを、なつかしそうに振り返ってはならない。 今や、誰も苦しむ必要はなくなった。 なぜなら、もはや罪悪の美しさや聖性といった幻想に屈することはできないほどに、あなたは遠くまで来ているからである。 完全に気が狂った者たちだけが、死や苦しみや病気や絶望を見て、それを美や聖性と見なすことができる。 罪悪感が巧みに作り上げたものは醜く、恐ろしく、きわめて危険である。 そこに真理と美の幻想を見てはならない。 そして、真理と美があなたを待っている場所が確かに存在することに、感謝しなさい。 喜んでそれらに会いにいきなさい。 そして、無は無でしかないのだから無を手放そうという単純な意欲をもつなら、どれほど多くのものがあなたを待ち受けているかを学びなさい。
奇跡講座テキスト 第16章 六 実相世界への橋 10.