自分を存続させるための自我の創意工夫は巧妙きわまりないが、それは、自我が否定している心の力そのものを起源としている。 このことは、自我は自分を存続させているものを攻撃している、ということを意味する。 これは極度の不安をもたらす。 それゆえに、自我は決して自分がしていることを認識しない。 それは非の打ちどころなく理論的であるが、明らかに狂っている。 自我は、自分の生存のために、自分の生存に全面的に敵対している唯一の源に頼っている。 その源の力を知覚することを恐れているため、自我はそれを軽んじることを余儀なくされている。 これは自我自身の生存を脅かす。 このような状況を、自我は耐え難いと見なしている。 論理的であり続けるが依然として狂っている自我は、この完全に狂ったジレンマを完全に狂った方法で解決する。 その脅威をあなたの上に投影してあなたを存在しないものと知覚することにより、自我は自分の存在を、脅かされていないものと知覚するのである。 そうすると、もしあなたが自我に与するなら、あなたは絶対に自分自身の安全を知らないままとなり、それにより自我の継続が確保されることになる。
奇跡講座テキスト 第７章 六 警戒から平安へ 3.